「カンカンとランラン」の“お返し”は北海道の桜

1972年、今から51年前に上野動物園にやってきた2頭のジャイアントパンダ「カンカン」と「ランラン」。
「カンカン」「ランラン」の来日のきっかけは、その1か月前に行われた「日中国交正常化」です。
“友好のシンボル”として中国から贈られました。

日本から中国への“贈り物”は?
あまり報道されていませんよね。
実は、”お返し”があったんですって。

それは、日本を象徴する「桜」と、寒冷地に強い「カラマツ」でした。

国交正常化交渉がまとまるまでは「極秘」ということで話が進んだとか。
依頼を受けた遠軽町の会社は、2万本もの桜の苗木の中から、質の良い1000本を選び、準備を進めました。
「植物防疫を受けなければということで、土がついたらダメ、わらがついてもダメ、ごみがついてもダメ。傷があったら、もちろんダメ、傷のあるものをどける」こんな作業だったようです。

日本の国を代表する贈り物ですもんね。
これは大変な作業ですね。

急ピッチで準備された「桜」と「カラマツ」の苗木それぞれ1000本は、1972年10月、千歳空港を出発し、中国に運ばれました。

あの日から、およそ半世紀…。

北京中心部にある桜の名所、玉淵潭(ぎょくえんだん)公園では、見ごろになった桜を前に、たくさんの人たちが写真撮影を楽しんでいるそうです。
北海道から運ばれた桜は、数は減ってしまったけれど、現地の桜と一緒に花を咲かせているそうですよ。

中国に贈られた桜の一部が遠軽町に戻ってきて、『国際友好の森』で咲いているそうです。
日中国交正常化から25年後の1997年、遠軽町の100年を記念して、中国に贈った桜の一部を、許可を得て持ち帰り、2001年「太陽の丘えんがる公園」に植えたそうです。

今年も満開となった300本ほどの桜は、地元では「おかえり桜」と呼ばれ、親しまれています。

素敵な話ですね。

北海道の桜は、パンダを運ぶ特別機の「行きの便」に積み込まれたんだって。
中国で「パンダ並」の熱烈な歓迎を受けたそうだよ。
うれしいですね。

1000本の桜が贈られましたけど、現在確認できるのは2本だけみたいです。

残っているのは2本だけ!というのはちょっとさみしいけど、
あれから50年以上経っているのに、2本だけでも残っていることに感動ですね。

※記事は、5/10のHBC北海道放送より引用させていただきました。